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【桜花賞】母譲りの上昇度で頂点へ、ドリームコアが本命 穴馬はショウナンカリス

2026/04/11 17:00
山崎エリカ
2026年桜花賞のPP指数,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

後半型の馬が活躍

過去10年の桜花賞では逃げ馬の3着以内が1回に対して、追込馬が3勝、2着2回、3着2回。差し馬も3勝、2着1回、3着1回と後半型の馬が活躍している。

これは直線に急坂があるなど、阪神芝1600mコース自体が差しの決まりやすい舞台であることが理由のひとつ。加えて、牝馬クラシック路線は前哨戦がスローペースになることが多いのに対し、本番では短距離路線の活躍馬が出走してくることで、平均よりもペースが速くなりやすいことも影響している。

今年もキャリア4戦すべてで逃げてきたロンギングセリーヌのほか、前走芝1400mで逃げたリリージョワやアイニードユーなどがおり、平均よりも速く流れそう。後半型が有利になる可能性が高い。


能力値1~5位の紹介

2026年桜花賞のPP指数一覧,ⒸSPAIA


【能力値1位 スターアニス】
芝1200mでデビューし、短距離路線を使われていたが、前走の阪神JFでは芝1600mにも対応して勝利。ここでは9番枠からまずまずのスタートを切ったが、外にヨレて接触。掛かっていたが、抑えて中団に下げた。

道中は中団中目で折り合い重視。3~4角も中団中目でコントロールし、4角出口で外に誘導して直線へ。序盤で追われて先頭列に上がると、ラスト1Fでしぶとく抜け出して1馬身1/4差で勝利した。

当時は高速馬場で、前後半4F45秒3-47秒3の超絶ハイペース。後方有利の展開に恵まれた勝利だった。今年の阪神JFは重賞勝ち馬のフィロステファニやフェスティバルヒルの戦線離脱もあって例年と比べると低調だったが、それでもクイーンカップや紅梅ステークス(L・京都芝1400m)と同等の指数-16を記録している。

本馬は前走後に休ませたことで成長している可能性もあるが、芝1600mで同じ指数ならば、クイーンCを展開に恵まれないなかで勝ったドリームコアのほうを上に取りたい。

また、本馬は2走前の中京2歳Sでキャンディードにクビ差で敗れているが、3着馬には7馬身の差を付けている。

同レースはやや出遅れを中団外まで挽回し、ラスト2Fで先頭。ところがラスト1Fで急激に内に刺さり、ゴール目前ではラチに接触する不利があった。コンクリートレベルの高速馬場で、前後半3F33秒3-34秒9のかなりのハイペースを早めに仕掛けて抜け出した内容は字面以上に強い。

これまでの戦歴からも短距離がベストに映るが、能力値1位の馬だけにここも有力だ。

【能力値2位 リリージョワ】
デビューから3連勝で紅梅S(L・京都芝1400m)を勝利。その前走では大外9番枠から好スタートを決めたが、外にヨレる場面も。そこから立て直して2列目の外を追走。道中は遅めのペースを折り合い重視で進めていたが、3角手前でハナを奪う。

3~4角でもコントロールしていたが、2馬身半差で直線へ。序盤で持ったまますっと伸びて追われ、リードを4馬身に広げる。ラスト1Fでもその差を維持して4馬身差で圧勝した。

当時は高速馬場で、前後半3F34秒8-34秒2のスローペース。前有利の展開だったとはいえ楽勝だった。また、今年は阪神JFなどの表街道の重賞が低調だったこともあり、ここではそれらと同等の指数を記録している。

前走では3角手前でハナに立ってから上手くペースを落とすことができており、このレースぶりを見ると芝1600mもこなせそう。ただし、前に馬がいると追いかけてしまうところがあり、そこが不安である。

今回は上述した通り逃げ馬多数のメンバー構成。さらに折り合い重視のC.ルメール騎手から強気に仕掛ける浜中俊騎手に乗り替わるだけに、評価は下がる。

【能力値3位 ドリームコア】
デビューから一貫して芝1600mを使われ、前走でクイーンCを勝利。ここでは1番枠からまずまずのスタートを切り、コントロールして2列目の最内を確保。道中では逃げ馬ヒズマスターピースの後ろで我慢させた。

3~4角でも最内を通して直線へ。序盤は進路がなく、ヒズマスターピースの後ろで我慢しているうちに外からジッピーチューンに交わされる。それでもラスト2Fで捌くのに苦労しながらようやく進路を確保すると、ラスト1Fでは先頭列2頭の間から突き抜けて1馬身半差で完勝した。

当時はコンクリートレベルの馬場で、前後半4F46秒8-45秒8のスローペース。ラスト2Fで進路を確保してからの末脚に非凡さを感じさせた。

本馬は母ノームコア譲りの一戦ごとの上昇度を感じさせる。前走はスローペースで掛かる面を見せていたが、逃げ馬多数の今回はペースが上がって展開にも恵まれる可能性が高い。ここは本命候補だ。

【能力値4位 スウィートハピネス】
阪神JFの4着馬。ここでは11番枠から五分のスタートを切り、促して内枠各馬の出方を窺いながら中団中目を追走。道中でも中団中目でコントロールしながら進めた。

3角辺りから早々と手を動かしながら中団中目を通し、4角では包まれて進路がない状態。4角出口で外に誘導し、直線序盤でじわじわ伸びて前のスペースを詰める。ラスト1Fは中目を捌きながらじわじわ伸び、3着タイセイボーグにクビ差まで迫った。

当時は高速馬場で、前後半4F45秒3-47秒3の超絶ハイペース。後方有利の展開には恵まれたが、3角から追われて最後まで伸び続けたのは、豊富なスタミナがあればこそだ。

前走のエルフィンS(L・京都芝1600m)では1着。ここでは4番枠からやや出遅れ、さらに外から接触を受けて控えて最後方からの追走。道中では手を動かしながら進めた。

3角で追っても前との差が詰まらず、4角も最短距離から何とか前との差を詰めて直線へ。序盤で馬群の内からするする伸びて3列目に上がり、ラスト1Fでも伸び続けて前を楽に捉えて3/4馬身差で勝利した。

当時は高速馬場で、前後半4F46秒1-46秒9のハイペース。阪神JFほどではないが、ここも後方有利の展開に恵まれての勝利だった。

本馬はスピード不足で道中から追っつけて乗られているが、一戦ごとにその度合いが増している。桜花賞よりもオークスがベストで、芝1600mならば上がりが掛かって欲しいタイプだ。

高速馬場の多頭数だと後方からになり過ぎるため、進路取りに苦労するリスクが生じるが、今回ある程度流れが速くなりそうな点は歓迎材料。序盤で極端に置かれなければ、上位争いのチャンスがある。

【能力値5位 ナムラコスモス】
芝1200mでデビューしたが、距離を延ばして上昇。初めての芝1600m戦となった2走前のこぶし賞(3歳1勝クラス)では、3着馬に2馬身3/4差をつける勝利を挙げた。

ここでは距離延長を意識し、序盤は馬なりで中団の外に控えたが、折り合いは全く問題なく、前有利の展開を逃げ粘ったチュウワカーネギーに3/4馬身先着している。

続くチューリップ賞でも2着と健闘。ここでは14番枠からまずまずのスタートを切り、内枠各馬の出方を窺いながらじわっと進出。道中では2列目の外で我慢させる。

3~4角でも抑えて進め、4角でも馬なりで2列目の外。直線序盤で前2頭に出し抜かれたが、食らいついて3番手に上がる。ラスト1Fで前2頭は捉えるも、外からタイセイボーグに差されてクビ差で惜敗した。

当時は高速馬場で、前後半4F48秒6-45秒7のかなりのスローペース。ここではこぶし賞で操縦性に問題がなかったことから前にポジションを取っていったが、これが功を奏する形で前有利の展開に恵まれてはいる。ただ、内有利の馬場を3~4角で外を回るロスがあった。

本馬は人気になりにくいタイプながら、この距離であれば展開に応じたポジションを取れる点が強み。ただし、チューリップ賞は阪神JFの3着馬が勝利しているように、レベルが高くなかった点は不安だ。ここで上位争いするには、さらなる成長が欲しい。


穴馬は距離延長で期待のショウナンカリス

ショウナンカリスはファンタジーSの2着馬。ここでは8番枠からやや出遅れ、内の馬がヨレて接触。外の2頭が前を主張したので、無理をさせずに下げて中団の外を追走した。

道中はコントロールしながらもじわっと押し上げて3角へ。3~4角では2頭分外から進出し、4角出口でやや膨れて直線を迎える。序盤で追われての反応は甘かったが、中団から伸び始めると、ラスト1Fもしぶとく伸びて最後はフェスティバルヒルにクビ差まで迫った。

当時は高速馬場で、前後半3F35秒3-34秒0のスローペース。前有利の展開を差したもので、このときが初めての芝1400mだったなか、折り合いに問題なく指数を上昇させてきた。こういうタイプは短距離馬ではない。

続く阪神JFでも、大外18番枠でかなり外を回るロスがありながら7着と善戦。前走のフィリーズレビューは8着と崩れたが、このときは中団中目で包まれ、4角で前が下がって後退する不利と、最後の直線でも進路確保に苦労する不利が重なったもの。

本馬は一歩目でヨレて立て直すことが多いが、こういった競馬ぶりからも序盤から無理をさせず、折り合って追走できる芝1600mでこそ輝くタイプという可能性が高い。今回は相手も強くなるが、穴馬として一考したい。

※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)スターアニスの前走の指数「-16」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも1.6秒速い
●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート
●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3
●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数
能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補

《ライタープロフィール》
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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